更新って何をすればいいの?
月次メンテナンスチェックリスト
目次
企業のWeb担当者の多くが感じる、「更新・保守のモヤモヤ」。
特に専任担当がいない中小企業や、他業務と兼任している方にとっては、Web運用はよくわからない存在なのではないでしょうか。
コーポレートサイトを「とりあえず作って放置」の状態が長期化すると、次のような事態に陥りやすくなります。
- 重要な導線でリンク切れが起きている
- 問い合わせフォームの不具合に気づかない
- 表示速度の低下によるSEOスコア悪化
サイトは作った時点が「完成」ではなく、ビジネス成果に繋げるために改善を重ねる運用フェーズがスタートした状態です。
今回は、月次で行っておくべき保守・更新項目を整理し、「何をすれば良いのかわからない」から脱却するためのヒントを紹介しようと思います。
Webサイトの更新・保守とは?
まず、よく混同される言葉の意味を整理しましょう。
- 更新(アップデート):
コンテンツの追加・変更・差し替えなど、情報を新しくすること。 - 保守(メンテナンス):
不具合の修正や動作確認、セキュリティ管理など、「問題が起きないように保つ」こと。
この2つはセットで考えることが重要です。
「更新をしていない=放置している」と見なされ、検索順位が下がる原因にもなります。
月次で確認すべきWebサイトのメンテナンス項目
1.情報の鮮度確認:トップページ・お知らせ・ブログ等の更新状況
最終更新が1年前では、どんなに美しいデザインでも信頼を損ねます。
更新が止まっているサイトを見ても「参考にしよう」とは思いませんよね?
最低限、以下の項目をチェックしましょう。
- トップページのメッセージやバナーに季節感・タイムリーさがあるか
- 採用情報、実績紹介、ブログなどに3ヶ月以内の更新があるか
- 更新が滞っているコンテンツの廃止・統合判断
運用体制に余裕がない場合でも「月1本の記事投稿」または「情報の修正」は継続すべきです。
これだけでも検索エンジンに対するアクティブ性のアピールになります。
2.CTA・フォーム動作確認
フォームが機能していない、または迷惑メールに分類されていて気づかなかった──これは機会損失そのものです。
- お問い合わせフォームの送信→受信までの動作確認
- サンクスページの文言や導線(クロスセル・SNS誘導等)の最適化
- 自動返信メールに誤情報がないか
- CAPTCHAや入力制限等、UIでの離脱ポイントがないか
以上の点を中心にメンテナンスを図りましょう。
3.表示崩れ・リンク切れ:UX低下の見逃し防止
レイアウト崩れやリンク切れは、UXとSEOの両面でマイナス要因です。
特に「更新頻度の高いページ」「外部リンクを含むページ」は要注意。
- スマートフォン・タブレットでの表示確認
- リンク切れチェックツール(例:Broken Link Checker、Ahrefs)の導入
- iframe・動画埋め込みなど外部要素の読み込み状況確認
月次チェックを習慣化するだけで事故率は激減します。
無料で使える「リンク切れチェックツール」もあります
4. アクセス解析によるユーザー動向の可視化(GA4)
Googleアナリティクス4(GA4)導入済みであれば、月次レポートの定型化を推奨します。
基本指標として:
- 月間ユーザー数/セッション数/平均エンゲージメント時間
- 離脱率・スクロール率が高いページの特定
- 流入元(自然検索、SNS、紹介など)と成果ページの相関
これらを定期的に確認することで、「改善すべき導線」「更新の優先度」が見える化できます。
5. CMS・プラグイン・サーバー側のセキュリティ更新
WordPressなどのCMSを使用している場合は、セキュリティ上の更新は必須です。
特にWordPressは世界中で狙われやすいため、更新しないと脆弱性が残ったままになります。
チェック項目:
- コアファイル・プラグイン・テーマの更新通知確認
- 使用していないプラグインの無効化・削除
- サーバー側のPHPバージョン確認・SSL証明書の期限チェック
- 自動バックアップ設定の確認(保存先・頻度)
更新タイミングは、制作会社の保守契約範囲か、社内実施かを明確にしておくと、万一の障害時にも対応がスムーズです。
6. 表示速度・ページパフォーマンスの測定と改善
サイト表示速度は、UXだけでなくSEOスコアにも直結する重要指標です。
使用ツール:GTmetrix
チェックポイント:
- LCP(Largest Contentful Paint):読み込み速度(2.5秒以内が理想)
- CLS(Cumulative Layout Shift):レイアウト安定性
- 画像圧縮や遅延読み込みの実装状況
特にスマホでの速度が落ちやすいため、モバイルパフォーマンスを重視してください。
7. 社内での共有と改善提案
月次メンテナンス結果は、社内関係者に共有・連携することが重要です。
- アクセスデータや問い合わせ傾向を営業と共有し、改善施策に活用
- マーケティング施策との整合性を確認(LPやキャンペーン連携)
- 外注している制作・保守会社との連携報告
まとめ
運用の質は「継続性」と「可視化」で決まると言えます。
webサイト運用の目的は、「成果につながる状態を維持し続けること」です。
一時的なリニューアルや表面上の更新ではなく、小さくても確実な改善とメンテナンスを月次で積み上げていくことで、サイトの信頼性・転換率・SEO評価は安定的に向上します。
もし、社内での対応に限界を感じる場合は、運用保守のアウトソーシングや改善提案型パートナーの活用も視野に入れてください。
ノキボウでは、Web運用に関する定期点検・改善レポート作成・CMS管理代行など、実務に寄り添った保守体制構築を支援しています。お気軽にご相談ください。