ホームページの新着情報
気づいたら止まっていませんか?
目次
「新着情報、気づいたら1年くらい更新できていなくて」
ホームページのリニューアルをご相談いただく場面で、経営者の方からこんな一言を聞くことがあります。忙しい日々のなかで、新着情報の優先順位がどうしても後回しになるのは、珍しいことではありません。
ただ、この「止まった新着情報」は、思っている以上にお客様へメッセージを発しています。今回は、その実態のデータから、実際に書けるネタ、業種別の考え方、そして「更新が続かない」を仕組みで解決する方法まで整理していきます。
数字で見る「更新が止まったサイト」の印象
中小企業経営者へのある調査によると、更新されていないホームページへの印象は次の通りでした。
- 営業しているか不安になる:49.8%
- 情報が正しいのか不安になる:35.3%
- 迅速な対応ができないように見える:33.4%
- 取引や付き合いをしようと思わない:32.6%
半数近くの人が「この会社、今も営業しているのだろうか」と不安を覚え、3割強はそれを理由に取引を避ける可能性があると答えています。データは少し古いものですが、「情報が古いサイトほど信頼されにくい」という感覚自体は、今も大きく変わっていないと見てよいでしょう。逆に言えば、こまめな更新はそれだけで選ばれる理由になり得るということでもあります。
新着情報とブログ、役割はまったく違う
混同されがちな「ブログ」との違いを整理すると、書くべき内容が見えやすくなります。
- 新着情報:すでに関心のある人(既存客・見込み客)への「お知らせ」。事実を短く伝えるのが基本
- ブログ:まだ自社を知らない人への「読み物」。検索経由での新規接点づくりが中心
この違いを意識するだけで、新着情報が長文になって続かない、といった事態を防ぎやすくなります。
「書くことがない」を崩す、業種を問わないネタ一覧
「書くことがない」という声の多くは、「お知らせするほどでもない」と自己判断で切り捨てているだけのケースです。業種を問わず使えるネタには、次のようなものがあります。
- 営業日・休業日のお知らせ
- 価格やメニューの変更、新商品・新サービスの案内
- キャンペーンやセールの告知
- セミナー・展示会への出展
- 求人・採用に関するお知らせ
- 実績・お客様の声ページの更新報告
- 受賞・認定・メディア掲載の報告
- スタッフの取り組みや社内の様子
- 季節のご挨拶
お客様が知りたいのは、派手なニュースよりも「今も元気に動いている」という気配です。
30秒で書ける、新着情報の型
書き方に迷ったときは、こんな型が使えます。
①事実を一文で書く → ②一言添える(任意)
- 「本日、店内のディスプレイを秋仕様に模様替えしました。」
- 「〇月〇日、△△展示会に出展いたします。」
凝った文章は不要です。何も思いつかない月は、季節のご挨拶だけでも十分です。
業種によって、効きやすいネタは変わる
個人店(飲食店・美容室など)では、季節感と「人柄」が伝わる更新が効果的です。季節替わりのメニューや店内の模様替え、スタッフの近況などは次回来店のきっかけにもなります。写真1枚と一言があれば十分成立します。
中小・中堅企業には、「きちんと動いている会社」が伝わる更新が向いています。研修や受賞の報告、実績更新の案内などは、派手さはなくても信頼の積み重ねになります。発注側は、取引先が活発に動いているかどうかを想像以上によく見ているものです。
採用目的の場合、新着情報は採用ページの一部として機能します。求職者は応募前に社内の雰囲気を必ず確認するため、社員の声や社内イベントの様子が有効です。求人票だけでは伝わらない空気を届ける手段になります。
更新が続かないのは、仕組みの問題
株式会社ペライチが2024年7月に実施した、運用担当者567名への調査では、約2.2社に1社が「月に1回以下」の更新頻度と回答。課題としてもっとも多かったのは「わずかな変更でも対応に日数を要すること」(34.7%)でした。つまり多くの現場は、やる気ではなく「更新のしやすさ」が不足しているのです。
続けるための工夫としては、次のようなものが挙げられます。
- 更新日をあらかじめ固定する(「毎月1日と15日」など)
- 一人で抱えず、担当を持ち回りにする
- SNS投稿の内容を、そのまま一言に転用する
- リマインダーを設定し、忘れる余地をなくす
- 自社で更新できる仕組み(CMSなど)を整え、反映までの日数を短くする
一度に完璧を目指す必要はありません。まずは「月に1回、この日に書く」と決めるところから始めてみましょう。こまめな更新は、お客様に思っている以上に見られています。相見積もりの場面で「御社は更新がマメで信頼できると思った」という理由で選ばれた、という話も少なくないようです。
こんな新着情報は、逆効果になることも
- 「準備中」を長期間放置する:更新の意思が見えず、放置の印象を強めてしまう
- 日付と内容が矛盾している:終わったキャンペーンが表示され続けているケース
- リンク切れや画像の欠落をそのままにする:信頼を大きく下げる要因になる
更新は量より質。たまに情報の正確さを見直す習慣も大切です。
更新すれば検索順位が上がる?よくある誤解
「こまめに更新すれば検索順位が上がる」というのは正確ではありません。Googleは鮮度が重視される検索に対して新しい情報を優先的に表示する仕組みを持っていますがこれは直近のニュースなど「新しさが求められる検索」に限った話です。
新着情報は検索対策そのものというより、訪れたお客様に安心してもらうために続けるもの、と捉えるのが実態に近いでしょう。結果として会社への信頼が積み重なり、社名や店名で検索してもらえるようになる——この流れのほうが、遠回りに見えて確実です。
まとめ
- 更新が止まったサイトは、半数近くの人に不安な印象を与える
- 「新着情報」と「ブログ」は役割が違う。誰に向けた投稿かを意識する
- 書けるネタは思っているより多い。事実を一文書く型で十分
- 業種によって効くネタは変わる
- 続かない原因は仕組み。更新日の固定や持ち回りで改善できる
- 放置ページやリンク切れなど、更新の質にも注意したい
- 検索対策ではなく、お客様の安心のために続けると継続しやすい
「うちのホームページ、しばらく止まっているな」——そう感じたら、まずは一文の事実報告から始めてみてはいかがでしょうか。