認知心理学から学ぶWebデザイン
もたらす効果と法則とは

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認知心理学から学ぶWebデザイン もたらす効果と法則とは

「ユーザーがサイトをどのように見て、どう感じ、どんな行動を取るのか?」
Webデザインは見た目だけでなく、そのサイトの使いやすさも非常に重要です。

デザインが使いやすく、ユーザーにとって直感的で魅力的なものとなるためには、利用者の行動や認知に対する理解が必要となってきており、優れたUI・UXの提供にも役立ちます。
今回は、認知心理学に触れる第一歩として、すぐにでもデザイン取り入れることのできる法則や、その使い方を紹介していきます。

1. ヒックスの法則:選択肢を減らすと行動が促進される

ヒックスの法則では、選択肢が増えるほどユーザーの意思決定に時間がかかるとされています。
Webデザインでは、ユーザーが目的に到達しやすいよう、選択肢を絞り込みシンプルにすることが重要です。
たとえば、ナビゲーションメニューの項目数を減らすことで、ユーザーが迷わずにページを探索できるようになります。

2. フィッツの法則:インタラクティブな要素の大きさと配置

フィッツの法則によれば、インタラクティブな要素(ボタンやリンク)の大きさや近さがユーザーの操作性に影響します。たとえば、重要なCTAボタンを大きく配置し、指でタップしやすい距離に配置することで、スマホでもストレスなく操作が可能になります。

3. ストループ効果:色が感情に与える影響

ストループ効果とは、人が特定の単語を読み取るときに、その単語の意味と異なる色などで書かれている場合に、読み取りが遅くなる(2つの異なる情報が干渉しあう)現象です。

Webデザインにおいても効果的に活用することができます。例えば、ユーザーに特定の行動を促したい場合、予測される行動に即した色や情報内容で表示すると、ユーザーの視線をひきつけ、行動を促すことができます。

逆に、文字などの意味と異なる色や情報内容で表現されている場合、認知負荷が生じ、サイトからの離脱などに繋がる場合があります。

たとえば、青は信頼や安定を示し、赤は緊急感や情熱を伝える色です。ターゲットやページの目的に応じて適切な色を選び、効果的な心理的影響を生むように工夫しましょう。

4.クレショフ効果:組み合わせることで、印象をコントロールする

クレショフ効果とは、ある画像や映像が、その前後に表示される画像や映像によって、異なる印象を与えられるというものです。

これは、人間の脳が画像や映像の連続性から認知の意味を補完しようとする働きによるものです。クレショフ効果は映画やテレビ、広告など、さまざまな分野で活用されています。また、クレショフ効果をWebデザインに活用することで、ユーザーの注意を引き付け、より効果的なWebサイトを作成することができます。

例えば商品の販売ページで、商品の特徴を説明する前に、その商品が使用されている場面をイメージしやすい画像を表示すると、ユーザーは商品に興味を持ちやすくなります。また、お問い合わせページに、お問い合わせをしたらすぐに解決してくれるというような安心感を与えるコピーを掲載すると、ユーザーは、お問い合わせに抵抗を感じにくくなります。

5.フォン・レストルフ効果:視界の中の「異質」をコントロールする

「フォン・レストルフ効果」(孤立効果)とは、似たようなパターンの項目が多く並んでいる中で、ひとつだけ異質(変わったものや特徴的なもの)がある場合、その項目は印象に残りやすいという効果です。

Webデザインでは、背景や周りのデザインとは異なった色を用いる、大きく表示する、太字にする。周りが直線的なデザインであれば円みがかったデザインにする、マウスカーソルを合わせると動くなど、様々なパターンが考えられます。

フォン・レストルフ効果を活用し、視覚的コントラストを適切にすることで、ユーザーの注目を集めたり、コンテンツをよりわかりやすくすることができます。

まとめ

認知心理学を理解することは、ユーザーの行動を予測し、効果的なデザインを作るための大きな力になります。これからも学びを続け、デザインなどに活かしていきましょう。

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