かっこいい飲料系のサイト6選 
デザインで魅せるブランドの世界観

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かっこいい飲料系のサイト6選 デザインで魅せるブランドの世界観

飲料ブランドのWebサイトには、その商品の魅力だけでなく、ブランドの世界観や価値観が色濃く反映されています。
商品の特徴や打ち出したいポイント、ターゲット層、その商品を手に取るシュチュエーションなど、サイト制作においてネタとなる項目は多岐にわたります。
そのイメージをどう反映させるのか、どう表現にするのかで世界観やブランディングが決まります。

大切にしたい視点

Webサイトを作るとき、「おしゃれ」「かっこいい」「洗練されている」──そんなビジュアルイメージに目が向きがちですが、本当にユーザーの心を動かすサイトには、それだけではない“見えない設計”がしっかりと存在しています。

たとえば、次のような観点がとても重要です。

  • 味や成分だけでなく、「誰に、どんなシーンで飲まれるか」が伝わること
  • ブランドの思想や製法へのこだわりが“体験”として感じられること
  • パッケージや商品写真とWeb上の世界観がブレていないこと
  • 単に販売するのではなく、共感や余韻を生むストーリーがあること

つまり、ドリンクという“物”を売るのではなく、その背景にある“思想や暮らし”をどう届けるかが鍵なのです。
ユーザーは、知らず知らずのうちに「このブランド、好きかも」「このドリンクを生活に取り入れたい」と感じ、その選択を通じて自分の価値観を表現しています。

今回は、そうした“ブランド体験”をうまくWebサイト上で表現している飲料系サイトを6つ厳選しました。
デザインの美しさはもちろん、構成やコンセプト設計においても、学びの多い事例ばかりです。

かっこいい飲料系サイト6選

ここからは飲料系のかっこいいサイトを紹介していきます。
ブランドが伝えたいイメージがそのまま表現されており、どれも見入ってしまうものばかりですのでぜひチェックしてみてください。

Bioene

Bioeneは、有機玄米を使った植物性の甘酒を展開するオーガニックブランド。
そのWebサイトは、深みのあるダークグリーンを基調とし、全体的に自然や健康を思わせる落ち着いたトーンと上質感に包まれています。

ファーストビューでは、しっとりとした写真表現とやわらかな光のコントラストで、甘酒という伝統的な飲料を現代的に再構築している印象。
無駄を削ぎ落としたシンプルな構成ながら、有機素材や発酵といったキーワードを丁寧に伝える設計がなされています。

また、自然の恵みやライフスタイルとの調和を感じさせるトーン&マナーで統一されており、華美な演出よりも“誠実さ”や“内側から整える”という価値観を大切にしているのが伝わってきます。

甘酒=健康食品という先入観を超えた、「体と心を整える、洗練されたオーガニックドリンク」としてのブランディングが印象的です。

ESHIKOTO

福井県の老舗蔵元・黒龍酒造による新たな日本酒体験を提案するブランド。
Webサイトでは、黒、金、白を効果的に用い、重厚感とモダンな美しさが調和したラグジュアリーな空気感を醸し出しています。

トップページでは、高解像度のビジュアルと洗練されたレイアウトが際立ちます。
写真が切り替わるごとに見られるアニメーションも上品で、水面に水滴が落ちた時のような風情を感じられる仕上がりです。
商品詳細ページに至るまで、細部にわたって上質な演出が施されており、まるで美術館を巡るような没入体験が広がります。

ブランドの哲学やものづくりへの姿勢が、余白や色彩、質感を通じて静かに語られており、日本酒を単なる嗜好品ではなく、文化や感性とともに味わう「体験」として昇華させている点が印象的です。

瀬戸内醸造所

ゆったりと流れる時間や、瀬戸内の自然と人の営みを感じさせる静かな空気感で統一されています。
「ワインをつくる場所」であると同時に、「人が集い、時間を過ごす場」であることを伝えるように、コンテンツは宿泊施設や観光案内など多面的に構成されており、場所の魅力や背景にある思いを静かに語る設計になっています。

ただ商品を紹介するのではなく、「ここに訪れてみたい」と思わせてくれる、体験を主軸としたブランド設計が印象的です

TomorroWater

白をベースに大胆な余白の美しいレイアウトで構成されたサイトは、整然としながらもどこか温かみがあり、ボトルに描かれた個性豊かなアート作品がアクセントとして映える構成です。
障害のある作家の表現をプロダクトとして届けるという取り組みが、商品紹介にとどまらず、ストーリーとして丁寧に設計されています。
社会性のあるテーマを柔らかなデザインに包み込み、支援・多様性・美しさといった価値観を心地よく伝えています。

商品の品質にもこだわりがあり、湯布院の天然水というナチュラルでピュアな原料が使われていることが、余計な装飾のない言葉と写真でまっすぐに表現されています。

「おいしい水を飲むこと」が「誰かの明日をちょっと良くすること」につながる──そんなやさしい循環を、強く主張せずに、あくまで自然体で伝えるデザインと構成が印象的です。

TOKI

荘厳で透明感のあるビジュアルと、丁寧に言葉を重ねる構成が特徴で、日本の自然と時間の流れを感じさせる落ち着いた世界観が広がります。

トップページでは、水面や霧を思わせる静かな映像が流れ、ユーザーをゆるやかにブランドの世界へ誘います。
スクロールの滑らかさと、ダイナミックな写真がTOKIの威厳を漂わせる役割を担っているようです。
フォントも細く繊細なものを選択しており、画面全体から“静けさ”が伝わってくる構成です。

単に「富士山の水でつくった酒」ではなく、時間や自然と対話するような体験設計がなされており、サイト自体が1本の詩のような存在となっています。
余白や余韻を大切にするブランド哲学が、視覚と文章の両面から丁寧に表現されています。

洞川温泉醸造所

グレージュを基調とし、手書き風のイラストが可愛い温かみのある落ち着いたデザイン。
全体を通して自然体で親しみやすい印象を与え、写真や情報の配置もシンプルで見やすく設計されています。

ブランド紹介や商品説明だけでなく、「Model COURSE」セクションでは洞川温泉郷の観光スポットや飲食店、宿泊施設など地域の魅力を紹介。
訪問者にクラフトビールを軸に地域を体験してもらう提案がされており、地域活性化に向けた取り組みが感じられます。

品質と土地の恵みを丁寧に伝えながら、地域の自然と文化を尊重し共に歩む姿勢がサイト全体に表れている、誠実で温かみのあるブランドサイトです。

まとめ

今回ご紹介した6つのブランドは、どれも商品の魅力以上に「どんな価値観を持つブランドか」を丁寧に伝えている点が共通しています。
単に「かっこいい」だけでなくいずれも、“らしさ”が確立されたWebサイトです。
これらのデザインに共通して言えるのは、見た目のかっこよさ以上に、「何を大切にしているか」が伝わる構成になっているということではないでしょうか。
Webデザインを通じてブランドの哲学までを伝えきる姿勢は、今後あらゆる分野のブランドづくりのヒントとなるでしょう。

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