ヒートマップとは?
見方や使い方を解説!
目次
ヒートマップは、Webサイトを訪問したユーザーの行動を解析し、サイトの改善点を発見するためのツールです。
この記事では、ヒートマップとは何かという基礎的な知識に加えて、ヒートマップを使って何ができるのかを紹介しています。
ぜひ最後までご覧ください。
ヒートマップとは?
ヒートマップとはWebページ解析ツールのひとつで、ユーザーが特定のページ内での行動を解析し、色の濃淡(グラデーション)で可視化したものです。
ユーザーのスクロールやマウスの動きなどを可視化することで、ユーザーに熟読されている要素や離脱箇所、クリックされている位置などが分かり、サイトの改善点を見つけるのに役立ちます。
ヒートマップはあくまで「そのページにある要素」に対する「ユーザーの行動結果」を解析するためのツールなので、そのページに不足している要素や、ユーザー心理までは分析できません。
ヒートマップだけでは分からない情報を補うためには、データを基に考察や仮説立てをして試行錯誤することが大切です。
ヒートマップでできること、できないことを理解した上で、「サイト全体のユーザー行動を把握するためにはGoogleアナリティクスなどのアクセス解析、個々のページがどのように見られているかにはヒートマップ」のように、別の定性的なリサーチと併用したり、他のツールと組み合わせて利用したりすることでより有効に活用できます。
ヒートマップの5つの種類
ヒートマップにはいくつかの種類があり、目的に合わせて使い分けます。
ここでは、5つのヒートマップを紹介します。
1. アテンションヒートマップ
アテンションヒートマップとは、ユーザーに熟読されている箇所を色によって可視化するヒートマップです。
ユーザーがそのページをスクロールする途中で何を読み、何を読み飛ばしているかが分かります。
滞在時間が長い、つまりよく読まれている箇所は暖色、滞在時間が短く読まれていない箇所は寒色で示されることが多いです。
2. クリックヒートマップ
クリックヒートマップとは、ユーザーにクリックされた位置を色で示すヒートマップです。
一般的に、クリックの多い箇所が暖色、少ない箇所が寒色で示されます。
クリック回数が多い箇所を把握するだけでなく、設置したリンクやボタンがユーザーに正しく認識されているかどうかや、リンクのない箇所が空クリックされていないかも可視化されます。
3. スクロールヒートマップ
スクロールヒートマップとは、ユーザーのページ滞在が終了したエリアを可視化するヒートマップです。
ページを訪問したユーザーの何パーセントがその位置までスクロールしたかを、色のグラデーションで確認できます。
スクロールヒートマップでは、ページがどこまで読まれてどの部分で離脱されたか、ページが最後まで読まれたか、が分かります。
4. マウスフローヒートマップ
マウスフローヒートマップは、WebサイトのPC用ページにおける、ユーザーのマウスの動きを可視化するヒートマップです。
マウスの動きは目線の動きと連動していると言われているため、ユーザーの視線が集まった箇所とそうでない箇所が分かります。
5. タッチアクションヒートマップ
ッチアクションヒートマップはスマホやタブレットでの訪問に特化したヒートマップで、ユーザーがタップやスワイプ、ピンチアウト/ピンチイン(拡大/縮小)を多くおこなった箇所を可視化できます。
これによりユーザーに注目されている箇所が分かると同時に、ユーザビリティの改善点を見つけることが可能です。
例えばピンチアウト/ピンチインの動作は、見づらさが理由になっている場合も考えられます。
ヒートマップで分かる3つの情報
ヒートマップを活用することで、Webページ内の熟読エリア、終了エリア、そしてクリック位置を把握することが可能です。
1. 熟読エリア:よく読まれている箇所が分かる
「熟読エリア」はユーザーの滞在時間やマウスの動きから分かる、ユーザーによく読まれている・注目されている箇所です。
ただし、熟読されている箇所が必ずしもポジティブな理由とは限らず、読みにくくて止まっていたり、表示速度が遅くて待っていたりというケースもあるので注意が必要です。
考察ポイント
- 文章が分かりにくくないか、長すぎないか
- ユーザーの求める情報を提供できているか
- ユーザーのニーズを満たしたのはどの点か、目を引いた要素は何か
- 想定外に読まれている場合、そこに未発見のニーズが隠れていないか
- 難しくて読み返している可能性もあるので注意が必要
2. 終了エリア:離脱ポイントが分かる
ユーザーがページから離脱してしまったポイントが分かる「終了エリア」では、大幅に離脱している箇所を突き止め、その理由を考えることが可能です。
ユーザーがページの途中で離脱するのは、基本的には「求めていた情報ではなかった」「コンテンツに飽きた」などのネガティブな理由が多いと考えます。
ただし、「求めている情報を得られて満足した」などポジティブな理由で離脱するケースもあります。
考察ポイント
- ユーザーが内容に興味がないと感じた、興味がなくなってしまったのはなぜか
- ユーザーにとって不適切、または不快な要素はないか
- 情報がなかなか表示されないので諦めたのではないか
- 興味を引くリンクを押して離脱したと考えられるか
- 求めている情報を得られたので離脱したと考えられるか
3. クリック位置:クリックされた位置が分かる
「クリック位置」からは、コンバージョンにつながるボタンがどの程度クリックされているかが分かり、クリックされている/されていない理由を考えることが可能です。
また、リンクがない画像やテキストなどがクリックされている場合は、「ここをクリックすると何かしらのリンク先に飛ぶのかも?」とユーザーに誤認されている可能性があります。
考察ポイント
- クリック率が低い場合、なぜクリックしてもらえないか
- ユーザーが有益と感じたと思われるリンク、画像、テキストはなにか
まとめ
ヒートマップ分析は、WebサイトやLP等の課題を可視化できるツールです。ヒートマップ分析の結果、ユーザーが目的に沿った行動をしていない場合は、どう改善すればよいのか仮説を立て、ページ要素の入れ替えやデザイン改修を実施して課題の解決に取り組みましょう。
ヒートマップ分析、仮説、改善、検証を繰り返し、目的を達成できるWebページ作りを進めていきましょう。