直帰率と離脱率の違いとは?
明確な違いや対策ポイントをわかりやすく解説!
目次
Webサイトを分析していると、「直帰率」と「離脱率」という指標をよく目にします。似た言葉ですが、意味はまったく違います。さらに、Googleアナリティクスが「GA4」に移行したことで、直帰率の定義も変わりました。
本記事では、直帰率と離脱率の違いを、具体例を交えて解説します。GA4での確認方法、数値の見方、改善の進め方、SEOとの関係まで、まとめて紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
直帰率と離脱率の違い
まず、2つの指標の違いを整理します。
| 直帰率 | 離脱率 | |
|---|---|---|
| 何を見る指標か | 訪問の「入口」での満足度 | ページが「出口」になった割合 |
| 対象 | セッション全体 | ページごと |
| 主な見方 | 最初に見たページで、興味を持ってもらえたか | 次の行動へ進む導線があるか |
直帰率とは
直帰率とは、サイトを訪れたセッションのうち、サイトとほとんど関わらずに終わったセッションの割合です。
ここで注意したいのが、GA4での定義です。 旧バージョンのユニバーサルアナリティクス(UA)は、最初の1ページだけを見て離れたセッションを直帰としていました。一方、GA4では、エンゲージメントのなかったセッションの割合が、直帰率になります。 UAは2023年7月1日に終了し、GA4へ完全に移行しています。
GA4でいう「エンゲージメントのあったセッション」とは、次のいずれかの条件を満たすセッションです。
- 10秒以上続いた
- キーイベント(購入や問い合わせなど、重要な行動)が発生した
- ページビューまたはスクリーンビューが2回以上発生した
この3つのどれにも当てはまらないセッションが、直帰になります。 つまり、1ページしか見ていなくても、10秒以上読んでいれば、GA4では直帰になりません。
計算式(GA4): 直帰率(%)= エンゲージメントのなかったセッション数 ÷ 全セッション数 × 100
なお、直帰率は、エンゲージメント率(エンゲージメントのあったセッションの割合)の反対の数値です。
離脱率とは
離脱とは、サイトを見ていた人が、そのページを最後に、サイトから離れることです。GA4では、あるページで、セッションの最後のイベントが発生した回数を「離脱数」と呼びます。
計算式(一般的な定義): 離脱率(%)= そのページの離脱数 ÷ そのページの表示回数(PV)× 100
離脱は、訪れた人が必ずどこかで行うものです。そのため、離脱率が高いこと自体は、問題とは限りません。
具体例で違いを確認しよう
次の3つのセッションがあったとします。
- セッション1:ページA → ページB → ページC(Cで離脱)
- セッション2:ページAを5秒だけ見て、閉じた
- セッション3:ページAを40秒じっくり読んで、閉じた
直帰率の比較
- GA4:直帰は、エンゲージメントのなかったセッション2のみ。直帰率は1÷3=約33%
- UA(旧):1ページだけで終わったセッション2と3が直帰。直帰率は2÷3=約67%
同じ訪問でも、定義が違うと、数字が大きく変わります。
ページAの離脱率
- ページAの表示回数は3回(セッション1、2、3)
- そのうち、ページAで終わったのはセッション2と3の2回
- 離脱率は2÷3=約67%
このように、直帰率は「セッションの質」、離脱率は「ページの出口としての割合」を示しています。
直帰率・離脱率の目安は?
「直帰率〇%以下なら良い」という、決まった基準はありません。サイトの種類、ページの内容、流入元によって、適切な水準は大きく異なります。
加えて、UAからGA4への移行で、定義が変わっています。過去に言われていた目安の数字は、GA4の数値と単純に比較できません。他社の数字よりも、**自社サイトの推移(過去と比べてどうか)**や、ページごと・流入元ごとの違いを見ましょう。
離脱率にも、決まった目安はありません。サイトを見る人は、必ずどこかのページで離脱するためです。
高くても問題ないケースと、注意が必要なケース
以下は、一般的な考え方です。
高くても問題になりにくいケース
- 購入完了ページや、問い合わせの送信完了ページ: 目的を達成したあとなので、離脱は自然です。
- 1ページで情報が完結するページ: 店舗の営業時間や、アクセス方法を調べるだけなど、1ページで目的が果たせる場合です。
- ブログ記事: 知りたいことが書いてあれば、読んで満足して帰る人も多くいます。
注意して見たいケース
- 広告やSNSからの入口になるページで、直帰率が極端に高い: 広告の内容と、ページの内容がずれている可能性があります。
- 商品ページなど、次の行動につながるべきページで、離脱率が高い: 購入や問い合わせへの導線が、分かりにくいかもしれません。
- 入力フォームの途中での離脱が多い: 入力項目が多い、入力しづらいといった課題が考えられます。
直帰率・離脱率が高くなる原因
主な原因は、次のとおりです。
- ファーストビュー(ページを開いて最初に見える範囲)に、魅力を感じない
- 他のページへのリンクが、分かりにくい
- 訪問者が期待する情報が、そのページにない
- 検索キーワードや、広告の内容と、ページの内容がずれている
- ページの表示が遅い、スマホで見づらい
- 計測タグの設定に問題がある
Googleのヘルプも、特定のチャネルで直帰率が高い場合は、広告の内容がサイトの内容に合っているかを確認するよう案内しています。また、問題の範囲が広い場合は、必要なページすべてに、計測タグが正しく設定されているかも確認するとよいとしています。
直帰率・離脱率を改善するための対策ポイント
1. ファーストビューを見直す
最初に表示される範囲で、「このページに何が書いてあるか」「読む価値があるか」が伝わるようにします。見出しや画像、ボタンなどを見直しましょう。
2. 次の行動への導線をつくる
関連する記事や、サービスページへのリンク、問い合わせボタンなどを、読み終わったタイミングで目に入る位置に置きます。Googleのヘルプでも、ページ上に、次の適切な行動を起こすための、分かりやすい経路があるかを確認するよう案内されています。
3. 訪問者の期待に応える内容にする
検索キーワードや、広告の文言から、訪問者が何を知りたいのかを考えます。そのうえで、ページの冒頭に、答えを示しましょう。
4. 表示速度と使いやすさを改善する
ページの表示速度や、操作の快適さは、離脱の原因になります。Googleは、ユーザー体験を測る指標として、Core Web Vitalsを示しています。
- LCP(読み込み速度):ページの読み込み開始から2.5秒以内が目標
- INP(操作への反応の速さ):200ミリ秒未満が目標
- CLS(表示のずれ):0.1未満が目標
Googleは、検索で良好なCore Web Vitalsを得ることを、強く推奨しています。 計測には、Search ConsoleのCore Web Vitalsレポートが使えます。
5. スマホでの見やすさを確認する
スマホで、文字の大きさ、ボタンの押しやすさ、画像の表示を確認します。PCでは問題がなくても、スマホで直帰が多いサイトは少なくありません。
直帰率や離脱率は、SEOに影響する?
よくある疑問が、「直帰率が高いと、検索順位が下がるのか」です。
Googleの関係者は、これまで繰り返し、アナリティクスのデータや直帰率を、検索ランキングに使っていないと説明してきました。 ただし、これは「改善しなくてよい」という意味ではありません。直帰率や離脱率が高いことは、ページが訪問者の期待に応えていない、使いにくいといったサインになる場合があります。数字を、サイト改善のヒントとして活用しましょう。
改善を進める手順
- 分解する: 流入元、デバイス、ページ別に、数字を見て、問題のある箇所を絞り込む
- 仮説を立てる: 「ファーストビューで何のページか分かりにくい」など、原因の仮説を立てる
- 1つずつ改善する: 一度に多くを変えず、1つずつ変更して、効果を確認する
- 効果を検証する: 一定の期間を置いて、数字の変化を比べる
まとめ:違いを理解して、サイト改善に活かそう
直帰率は「訪問の入口での満足度」、離脱率は「ページが出口になった割合」を表します。GA4では直帰率の定義が変わったため、以前の数値や目安と、単純に比較しないよう注意しましょう。数字だけを見て一喜一憂せず、ページの役割や、流入元ごとに分けて見ることが、改善への近道です。
「どこから改善すればよいか分からない」「数字の原因が特定できない」という方は、ぜひノキボウ株式会社までご相談ください